32: ◆GO.FUkF2N6[saga]
2017/12/29(金) 13:44:54.84 ID:owrWAVvd0
どれくらい待ったかわからない。
「ほんとは怖くて、逃げだしたくて……いっぱいいっぱいなんですけど……」
もじもじしながら乃々ちゃんは口を開いた。
「もう少しだけ……アイドル、続けてみようと思います」
ふぅと無意識に息がこぼれる。
その答えに安心している自分に少しだけ驚く。
私、乃々ちゃんがアイドルを続けてくれて嬉しいと思ってるんでしょうか?
たしかにさっきは悔しくなったけれど、それでも乃々ちゃんの世話をすることはとっても大変なのに。
諦めてくれたらきっと楽になれるのに。
どうして?
プロデューサーさんのためだから?
一度引き受けたお仕事だから?
それとも──
首を横に振る。
いけない。今日は遊びに来たんでした。しんみりとした空気を換えるためにポンと明るく手を叩く。
「はい、この話はここでおしまい。早く歌いましょう」
「あうう……。忘れてなかった……」
なにを歌おうかな。探していると、ふとある曲に目が止まった。
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