喜多見柚「アタシにとっての奇蹟」
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32: ◆tues0FtkhQ[saga]
2017/12/25(月) 18:33:37.64 ID:WtWlSgcZ0


「ね、お兄サン。アタシのどんなトコを気に入って、アイドルにスカウトしてくれたの?」

「それは……」


 お兄サンがなにかを言おうとする。きっと今度はちゃんと答えてくれるような、そんな予感があった。


「なーんて♪ 今の質問はナシ!」


 だから、答えは聞かないことにする。なんでって、そっちのほうが面白そうだから。お兄サン、いつか答え合わせをしよう!


「なんとなく、だよねっ♪」


 今、アタシはきっとなんとなくアイドルになろうとしてる。でも、『なんとなく』って、アタシのなんてことない毎日を集めてできてるんじゃないかと思うんだ。そして、アタシを見つけれくれたお兄サンの『なんとくなく』も、きっとおんなじじゃないかって。


 そんな、アタシとお兄さんの『なんとなく』を今は信じてみたい。だからアタシが言わなきゃいけないセリフはひとつしかない。


「お兄サン、もう1回言ってくれないかな。今度はちゃんと返事できる気がするんだっ」


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