喜多見柚「アタシにとっての奇蹟」
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10: ◆tues0FtkhQ[saga]
2017/12/25(月) 18:06:12.53 ID:WtWlSgcZ0


 「あ、あれがリア充ってやつなのかな……」


 すっかり疲れてしまったアタシは、ベンチに座ってぼーっと道行く人を眺める側になっていた。なにをしたら、どんな生活を送ってきたら、あんなに幸せそうな顔ができるんだろう、まるでドラマみたいにこのクリスマスを楽しめるんだろう。


 小さい頃のクリスマスのドキドキは忘れてしまった。空飛ぶソリのトナカイさんとか、靴下の置き場所とか、サンタさんへのお手紙の書き方とか、ぐちゃぐちゃにしてしまった箱の開け方とか。大事なことは、いつの間にか、忘れちゃったんだ。


 澄んだ空気は寒くピリッとして、身体も心もちょっと痛い。もしかしたら、これが嫉妬ってやつなのかもしれない。通りを行く見知らぬ人にまで嫉妬してるなんてアタシはかなり重症なのかも。


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