【ミリマス群像劇】最上静香「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
1- 20
56: ◆17z5a1JMEs[saga]
2017/12/24(日) 03:25:27.78 ID:tCiOWLnR0

……

それでも玉砕覚悟で取り組めば何とかなる、と思い望んだリハーサルだったが本当に玉砕した。
思うように体が動けず、一対一の試合でもチーム戦でも息が詰まる思いをしたし、チームのメンバーにもそんな思いをさせてしまった。それに比べて杏奈ちゃんは流石だ。自分も運動が苦手なのに、いつものインドア系から完全にアイドルモードに入っていて活気だけは失わなかった。

百合子「みんな、ごめんなさい!私、上手くできなくて」

チームの皆に私は頭を下げる

このみ「あら、何を謝ってるの、百合子ちゃん?今回はアイドルが出るバラエティなんだから、ファインプレーなんて求められていないわ。むしろビーンボールを投げるほうが盛り上がって正解!ってときもあるわ」

あら、今のは過激過ぎたかしら。セクシーだけに、とこのみさんは1人で爆笑する

百合子「でも、グダグダで見苦しくて……」

このみ「そんなの問題じゃないわ、一番の問題は百合子ちゃんが自信なさげに下を向きながらプレーしていることよ。アイドルにとって大事なのは顔を映してもらうことなんだから、せめて顔だけは上げておきなさい。知ってる、百合子ちゃん?喜劇王チャップリンはこう言ったわ『下を向いていたら虹を見つけることはできないよ』って。だけど過激王このみ姉さんはこう言ったの『バラエティで下を向いていたら、カメラを見つけることができないよ』ってね」

百合子「……はい」

このみ「あらあら、ついに私もチャップリンと肩を並べてしまったのね。はっ!ちょっと待って!セクシーな私がさらにミュージカルに出演したら、二重の意味でカゲキ(過激・歌劇)王になって、チャップリンを超えてしまうわ!」

やっぱり私のセクシーは恐ろしいわ……危険すぎる!とこのみさんは自分の世界に入りかける

杏奈「あの……このみさん。ちょっといいですか」

ああ、ついに来てしまったかと私は遅い覚悟を始める。

杏奈「今日の両チームの編成……このみさんが決めたんですよね?」

このみ「ええ、そうよ?セクシーチームとスポーティチーム」

杏奈「じゃあお願いが、あります。私と志保のチームを……入れ替えてください。」

1週間ほど前から、繰り返し何度も見た光景だった。私と杏奈ちゃんが同じチームで、私がリハーサルで失敗をし、そして杏奈ちゃんがチームの交代を申し出る。何度見た光景に、私は何度も胸を締め付けられる。

このみ「う〜ん、志保ちゃんがいいなら別にいいけど。何か理由があるの?」

杏奈「成長するため、です」




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
121Res/164.33 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice