【ミリマス群像劇】最上静香「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
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43: ◆17z5a1JMEs[saga]
2017/12/24(日) 03:18:26.99 ID:tCiOWLnR0

静香父「静香、何度も言うが私はアイドルが好きではない。だからそのチケットは受け取らない」

そこに議論の余地などないと父は私の申し出をはねのける。
朝刊を読みながら食卓に構える父は私と目を合わすことなく「それで要件は終わりか?」と煩わしいセールスを相手にするように幕引きを命じる。

アイドルが好きか嫌いかは個人の好みの問題で対処のしようがないように思える。そして私自身もそうなのかもと思っている。アイドルを好きになってもらいたくて渡そうと思ったチケットは、会場に入る前の入場検査ではねのけられる。でも諦めるわけにはいかない。
「ピーマンが苦手でもピーマンの肉詰めは好きになるかもしれない」と語るプロデューサーの言葉が脳裏に浮かぶ。プロデューサーに交渉はうまくいっているかと先日尋ねられたときに彼が言った言葉だ。ちなみに有難迷惑にもこんなことも言っていた。

P『静香、もしもピンチに陥った時にお前を助ける逆転の言葉を授けよう。やばくなったらこう言え』

どうせ役に立たないだろうと思いつつも、まあ聞くだけならと私はプロデューサーの言葉を期待半分に待った。

P『偉そうにアイドルを馬鹿にしてるが、あんたの仕事は10年後AIに取られない自信があるのか?ってな!』

言えるかそんなこと!
プロデューサーの言葉は置いておいて諦めるな、と自身を鼓舞して私は食い下がってみることにした。




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