19:名無しNIPPER[saga]
2017/12/24(日) 02:42:55.89 ID:IXrGOWADO
夕美「お困りかなっ? 困ってるなら、レスキュー夕美ちゃんにお任せだよっ!」
紗枝「誰かと思えば夕美はん。その指でくるくる回しとる植木鉢はなんどす?」
夕美「重いものを受け止める……紫菊ほたる、キミにキメたっ!」スポーン
20:名無しNIPPER[saga]
2017/12/24(日) 02:43:28.09 ID:IXrGOWADO
夕美「紫菊ほたるは力持ちっ! あととっても重たいんだよっ! そーれっ」ポーイ
友紀「おおう、見事な遠投! 中継無しで凄い距離を飛んでいく!」
紗枝「さっき重たい言うてはりましたけど、夕美はん肩えらく丈夫やなぁ」
21:名無しNIPPER[saga]
2017/12/24(日) 02:44:18.05 ID:IXrGOWADO
ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"
紗枝「なんやこのアイドルらしからぬ雄叫び、放送禁止ちゃいます?」
友紀「おおっ! 新幹線が急に減速したー! きっと紫菊ほたるががっぷり四つで新幹線を受け止めて、ずざざざざーといい感じに線路抉ってるんだ!」
22:名無しNIPPER[saga]
2017/12/24(日) 02:45:13.18 ID:IXrGOWADO
・羽菊ほたると岩菊ほたる
幸子「フフーン! 何故か天井がなくて左右の壁が迫ってくる部屋に閉じ込められました! このままでは押し潰されますね! 誰か助けてください!」
夕美「お困りかなっ? 困ってるなら、レスキュー夕美ちゃんにお任せだよっ!」
23:名無しNIPPER[saga]
2017/12/24(日) 02:45:43.21 ID:IXrGOWADO
夕美「まずは岩菊ほたるだねっ!」スポーン
ほたる「やるだけやったって免罪符が欲しいだけなのかも……それでも、最後まで……」
幸子「植木鉢の葉っぱを引き抜いたら、やたらゴツゴツしたほたるさんが出てきました!」
24:名無しNIPPER[saga]
2017/12/24(日) 02:46:12.77 ID:IXrGOWADO
夕美「今のうちに羽菊ほたるっ!」スポーン
ほたる「アイドル……やりたいです……!」
幸子「続いて引き抜いたのは羽が生えたほたるさん! 天使みたいですね! ボクもですけど! フフーン!」
25:名無しNIPPER[saga]
2017/12/24(日) 02:46:58.30 ID:IXrGOWADO
・白菊ほたるには毒がある
今年の冬はあまり雪が降らない。
それでも寒さは確実にあって、事務所に入るまでマフラーも手袋も外せなかった。事務所は暖房、効いてるといいな。
26:名無しNIPPER[saga]
2017/12/24(日) 02:48:03.69 ID:IXrGOWADO
ガチャリと扉を開ける。
「おはようございますっ。……あれ、ほたるちゃんひとり?」
入ってすぐ、私の視界に飛び込んで来たのは、ドラセナに水をあげる白菊ほたるちゃんの姿だった。
27:名無しNIPPER[saga]
2017/12/24(日) 02:48:34.09 ID:IXrGOWADO
まだほたるちゃんが、プロダクションに来て間もない頃の話。
不安そうで、全てに恐怖していて、おどおどびくびくした女の子が、新人だと自己紹介してきた。
申し訳なさそうに、すみませんすみませんと繰り返しながら。
所属事務所が三回倒産したと、私はとても不幸なんだと、いきなり言い出してきた。
だから、私には出来るだけ近づかないで欲しい、と。
28:名無しNIPPER[saga]
2017/12/24(日) 02:49:09.19 ID:IXrGOWADO
……なんというか、また強烈な子が増えたなぁ、と思った。
聞けば13歳、そのくらいの年齢なら世界も狭いし、突拍子のない言動も微笑ましいものだ。
そう、思っていたのだけれど。
本当に彼女は不幸だった。
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