高嶋友奈「結城ちゃんは勇者である」
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57:名無しNIPPER[saga]
2017/12/26(火) 21:59:49.48 ID:FQATJGRHo

銀「……実は千景さんとも、その……乃木さんはお知り合いだった、とか……?」

園子「ミノさん」

園子「私のことは園子でお願い。乃木さんだと流石に私もやりきれなくなっちゃうから」

銀「あ、すみません! そ、園子、さん……?」

園子「園子」

銀「そ、そのこ……」

園子「……ふふっ、なーに? ミノさん?」

銀「え、ええと、……そ、園子は千景さんとお知り合いですか?」

千景「私方面からは正真正銘の初対面。けれど、今はどうでも良いことよ。……乃木園子、あなたのその身体はバーテックスとの戦いで、そのようになってしまったのかしら?」

園子「ごめんね。私、ボーっとしているところがあるから進めてくれて助かるよ。それで、今の質問への返答としては否定になるかな。私、これでもそこそこ強かったんだから」

銀「え……? バーテックスに、こんな酷い目にあわされたんじゃ……」

園子「えーと……そーだそうだ。千景ちゃんは皆が満開したところを見たんだよね?」

千景「……ええ。普段の勇者姿ですら超人を超えているのに、満開で規格外の強さを手に入れていたわ」

千景(満開の話題をあえて三ノ輪さんと東郷さんには振らなかったわね。予測が徐々に筋道を辿って真相へと近づいて行く、そんな気配があった)

美森「私も……満開を、しました」

園子「……」

園子「そっか……。咲き誇った花は、ね──満開の後に散華と言う隠された機能があるんだよ」

美森「散、華……。華が散るの散華……?」

園子「……満開の後、身体のどこかが不自由になったはずだよ」

美森「……っ……!」

銀「っ! そ、それって!?」

園子「それが、満開の代償。その代わり決して勇者は死ぬことはないんだよ。……そして、私は戦い続けて今みたいになっちゃったんだ。全然動けないのは流石にきついけど、元からボーっとするのが得意で良かったかな?」

銀「──くっ! ……い、痛むんですか……?」

園子「痛みはないよ。敵にやられたものじゃないから。満開して戦い続けてこうなっちゃっただけで、敵はちゃんと撃退したよー」

美森「た、戦い続けてそうなった……じゃ、じゃあ……その身体は、代償で……?」



園子「うん」



千景(……乃木園子は、その故意に隠されていた真相を認め、三ノ輪さんと東郷さんの息を呑む音だけが、ただ一度ずつ聞こえていた)






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