高嶋友奈「結城ちゃんは勇者である」
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23:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 23:32:41.93 ID:tvEOU77ro

友奈(泣きそうに見えたその表情はほんの一瞬のこと、すぐさま凛々しさで覆い隠されてしまう。普段ほんわかしている園子ちゃんだったから、それだけで今がどうしようもないくらい非常時であると再度思い知らされてしまう。……とても悲しいことだと思った)

園子「わっしー! 今度は私たちがミノさんと友奈さんを守る番だよ!」

須美「……そのっち……。──ええ! 二人には絶対手出しをさせない! 私たちで絶対に守るんだっ!」パン!

友奈(須美ちゃんが自分の頬を叩き、その瞳が一気に勇者のそれに変わった。私は知っていたはずなのに、全然理解していなかったんだね……。二人は間違いなく人々を守る立派な勇者で、そして……小学生でそれを背負わされることは、とても凄いことで、だけどあまりにも残酷な仕打ち、だった)

園子「友奈さん。少しだけ時間がかかると思います。でも、私たちが絶対にバーテックスを追い払うので、ここで待っていてください」

友奈「……ううん、私も戦うよ。身体はこんなだけど、多分勇者になれば戦えると思う。……一番年上の私が、二人の足手まといになっていちゃ駄目なんだ!」

友奈(バーテックスの恐ろしさは十分に理解している。その上で、私は覚悟を決めて園子ちゃんにそう返した。そんな私の気持ちに応えてくれたのか、どこからともなくあの手甲が目の前に現れて──)

友奈「来い! 手甲!!」

友奈(自動的に右手にはめられた手甲から桜色が舞い、私の姿は勇者装束へと変わっていく。……うん、思った通り問題なく立つこともできる。これで私も戦うことが──!?)ゾクッ

友奈(ゾクリと嫌な感じがしたと思ったら──もう、遅かった)

友奈「あ……あぁああぁあぁぁぁーっ!」ガクガク

須美「ゆ、友奈さん!? しっかり、しっかりしてください!」

友奈(こ、心が……心が! 入ってくる!!)

《友達を……殺してしまった》
《私が何もできなかったから、きっと二人は居なくなってしまったんだ》
《なんで……! どうして私は! そこに居てあげられなかったの!?》
《こんな私なんて──居なくなってしまえば良いのに》

友奈「がぁあぁぁぁっ!!」

友奈(嫌だ嫌だ! 黒くて嫌なものが私の中に直接入ってくる! 心がそれに呑まれて、私がおかしくなる! 苦しい! かゆい! 痛い! 手でかいてしまいたいのに触れる場所がなくて狂ってしまいそうッ!!)

友奈(──誰か、誰かっ! 私を■して! お願い、だからッ! ■して!!)






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