【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/01/07(日) 18:25:36.05 ID:ZtE3BbpK0
………………
フレンにとって、アンリミテッドはただ憎むべき敵だった。
住んでいた世界を飲み込まれ、知らない世界に放り出されたのだから当然だ。
アンリミテッドが憎い。憎くてたまらない。アンリミテッドは、フレンの大切なものをあまりにも多く奪いすぎたのだ。
「ゆうきの、ばか……」
やっぱり、当事者でなければ分からないのかもしれない。この悲しみ。この憎しみ。この、どうしようもないほど悔しい気持ちは。だからきっと、ゆうきも、怖くなって逃げたのだ。
「……ねえ、フレン。どうしてそんなに悲しそうな顔をしているの?」
帰り道。ブレイと一緒に抱えられるようにして、フレンはめぐみの腕の中にいた。鞄に入れて運ぼうとするめぐみに、こうしてほしいと頼んだのだ。理由は恥ずかしくてもちろん言えないが、めぐみの体温を感じていないと不安だったからだ。
「だって、ゆうきが……」
「王野さんがプリキュアをやめてしまったから?」
頭上から降ってくるめぐみの声は優しさそのものだ。
「……ニコ」
「そうね。王野さんがやめてしまって、少しさみしいわね」
「さ、さみしいなんて言ってないニコ!」
「あら、じゃあなんでそんなに悲しそうなの?」
「それは……プリキュアをやめるゆうきに怒ってるからニコ!」
「でも、怒ってるようには見えないわ」
何をバカなことを、と怒ることもできなかった。めぐみの言っていることがまさしく本当のことだと、フレンにも分かっていたからだ。
「……でも、怒ってもいるニコ」
「ええ。それだけ、王野さんのことが好きだったのね」
「…………」
「助けてくれるって信じてたから。一緒に戦ってくれるって信じてたから。それだけ、王野さんのことを信じていたから、そんなにやるせないのよ」
「……そうかもしれないニコ」
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