【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/06/24(日) 10:02:40.19 ID:sW82/1G70
…………………………
高等部の体育の授業で体力をゴリゴリと削られ、昼休みももう終わるという段になって、彼はようやく職員室に戻ることができた。今日もお昼ご飯は抜きになるだろう。
「……? 皆井先生、どうかされましたか?」
そして職員室の戸を開けた瞬間目に飛び込んできたのは、見るからに沈み込む皆井先生の姿だ。
「ああ、郷田先生……」
皆井先生はゆっくりと振り返った。その顔は見るからに落ち込んでいる。
「いえ、ちょっと、凹んでいるだけなので、お気になさらずに……」
「いや、尋常な落ち込み方ではなさそうですが……」
あくまで職務を遂行するための言葉だ。同僚がもし悩みを持っているのなら、それを聞いてあげなければ、組織的な行動に支障が出る可能性がある。
「私で良ければ話を聞きますが」
「……うぅ。今はその優しさが胸に痛い」
「……はい?」
皆井先生は暗い顔のまま。
「いや、あることにショックを受けたのです。そして、それにショックを受けている自分自身が、嫌になっているんです……」
「……よく、わかりませんが、わかりました」
彼は言った。
「何か悩み事があるのなら聞きますから、無理をなさらずに」
「ありがとうございます……」
そのとき、職員室の戸が開いて、同僚の松永先生が顔を覗かせた。
「げっ、もうこんな時間か。今日も昼飯食う時間はなさそうだな」
「あら、無計画ね。私はもう食べたわよ?」
松永先生に続いて職員室に入ってきたのは、やはり同僚の誉田先生だ。
「あんたの長話を聞いてたおかげで、時間がなくなったんだけどな」
「失礼ね。先輩として、後輩に指導をしてあげていたんじゃない」
「昨日ひなカフェに行ってひなぎくさんに新作スイーツの試食をさせてもらった、ってのがOJTのつもりかよ」
軽快な会話は幼なじみだからこそ成り立つものだろう。松永先生は嫌々という様子だが、誉田先生は間違いなく会話を楽しんでいる。ふと、暗い気配を感じて振り返る。
「…………」
そこには、暗い目でそんなふたりの同僚を見つめる、皆井先生の姿があった。
「……皆井先生?」
「あっ、いや……」
松永先生の不思議そうな声に、皆井先生はそう言って机に向き直り、書類整理を始めた。
一体、皆井先生はどうしたというのだろうか。
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