【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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57:名無しNIPPER[saga]
2017/12/31(日) 10:13:51.60 ID:0m/dVbvg0

「ゆうき〜〜〜〜〜〜〜〜!」

「わっ……!」

 背後から呼びかける声に、驚きで思わず飛び上がってしまった。ゆうきは慌ててブレイを鞄に入れた。

「グリっ!!」

(ごめんね、ブレイ)

 うめき声を上げるブレイに心の中で謝りながら振り返ると、ユキナが手を振りながら駆けてくるところだった。

「ユキナ、おはよう」

「うん、おはよ、ゆうき!」

 ユキナがゆうきの横に並ぶ。ふたり並んで歩き出しても、まだ心臓がばくばく言っていた。

「ねえゆうき、今なにか持ってなかった?」

「え!? な、何の話……?」

「おかしいなあ。なんか鞄に入れたように見えたんだけど……」

「き、気のせいだよ、きっと!」

「そっか。ゆうきがそう言うならそうなんだろうねー」

 友達に嘘をつくのは気が引けたが仕方が無い。喋るぬいぐるみなどユキナに見せたら、たちまち大騒ぎになってしまうだろう。

「ところでゆうき、昨日はどうだった?」

「え? き、昨日って……?」

 また心臓が嫌な音をたてる。どうしてユキナが昨日のことなど尋ねるのだろう。

「どうしたの? 変な顔しちゃって。もしかして、大埜さんとケンカでもしたの?」

 心配そうな顔をするユキナにようやく納得する。ユキナが訊いているのは、プリキュアの話ではなく、昨日の学級委員の居残りの話なのだ。

「あ、ああ……。うん。ちょっとだけケンカしちゃったけど、すぐに仲直りできたよ」

「本当にケンカしたんだ! うわぁ、めずらしいね、ゆうきがケンカするなんて」

「ケンカって言っても、そんなに大層なことじゃないけど。それに、すぐに仲直りできたし」

 ゆうきは昨日のことを思い出しながら。

「それに、大埜さんってすごく優しいんだよ。昨日も、わたしに用事があるからって、先に帰らせてくれたんだ」



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