【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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565:名無しNIPPER[saga]
2018/05/13(日) 22:00:52.04 ID:sptbJ6v70

 あきらの目は、慈悲にあふれていた。今は、本心から、デザイアのことを、ダッシューのことを、アンリミテッドのことを、知りたいと思っているのだ。

「ねえ、教えて。あなたたちは一体、何を恐れているの?」

「……我々はアンリミテッドだ。何も恐れはしない」

「そっか」

 あきらは笑って、差し出した左手を見下ろした。

「じゃあ、わたし、もっとがんばらないとね」

 その左手が、まばゆいばかりに輝き出す。それは、あきらにとって、なぜか不思議なことではなかった。

「パーシー」

 あきらはだから、背後に呼びかけた。

「……ドラ! あきら、受け取ってほしいドラ! 情熱のロイヤルブレスドラ!」

 紅蓮の光が飛ぶ。それは、情熱が凝縮された、炎に等しい光だ。それはあきらの左手で、腕輪の形を作り出す。現れた真紅の腕輪を、そっと右手で包み込む。その温かさが、あきらに勇気を与えてくれるようだった。

「……ほう。変身するか。また暴走するつもりか?」

「しないよ。今なら大丈夫だってわかるんだ」

 あきらはそっと、笑った。

「情熱は無敵だよ。だってわたし、今は心の底から、あなたたちのことを救い出したいって思うんだもの」

「……ふっ」

 デザイアはマントを翻し、消えた。それを見届けると、あきらはパーシーと頷き合う。

「……受け取るドラ。情熱の紋章ドラ」

 紅蓮の光が飛ぶ。パーシーから放たれたその光は、あきらの手の中でカタチを成す。

 それは、紅蓮の紋章。

 情熱の国を象徴する神獣、ドラゴンをかたどった紋章だ。

 あきらはその紋章を、ロイヤルブレスに差し込み、叫んだ。



「プリキュア・エンブレムロード!」





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