【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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464:名無しNIPPER[saga]
2018/04/08(日) 10:15:45.26 ID:w9vsRS0p0

「じゃあ、ともえお姉ちゃんが寂しがらないように、一緒にいて、手を握ってあげててね」

「いいけど……。お姉ちゃんは?」

「わたし? ねえ、ひかる、わたしのことも好きよね?」

「えっ? 一体何なの……?」

「す・き・よ・ね?」

「……時々強引になってお母さんぶるところは正直辟易してるけど、色々と世話を焼いてくれたりお母さん代わりをしてくれたり、苦労をかけてるのは事実だし、好きだよ」

「……少しは歯に衣着せてよ」

 少しだけ心にダメージを負うが、仕方ない。これくらいは想定の範囲内だ。

「じゃあ、わたしは、これからちょっと出かけます」

「えっ? 本気?」

「ちょっと急に用事ができちゃったの。本当に、外せない大事な用事なの。30分……長くても一時間で戻るわ。だから、お留守番、お願い」

「…………」

 ひかるは呆れるような顔をしていたが、やがてため息をついて、頷いた。

「……ぼくも、友達とサッカーの約束してたけど行けなくなったってこと、忘れないでね」

「もちろん、感謝してるよ、ひかる。ありがと」

「どういたしまして」

 本当に良く出来た弟だと思う。寝起きはボーッとしているが、ゆうきやともえ以上に頭が回る、自慢の弟だ。

「……あと」

「何?」

 ゆうきはブレイとラブリを拾い、ドアに向かいながら、言った。

「……洗濯物干せてないの。もしともえの手を振りほどけたら、よろしく、なんて……」

「…………」

 弟の目線がこれほどまでに痛かったことがあっただろうか。

「……いいよ。やっておくよ。いつもお姉ちゃんばっかりにやらせてるのもおかしいことだし」

「うぐっ……。ここでそういうマジな感じのこと言われると、少し胸が痛いよ」

「ともえお姉ちゃんがぼくを解放してくれたら、だけどね」

 ひかるはそう言って、笑った。

「行ってらっしゃい、お姉ちゃん。車に気をつけてね」

「うん。行ってきます!」

 ゆうきはそう答えて、急いで家を飛び出した。



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