【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
1- 20
456:名無しNIPPER[saga]
2018/04/08(日) 10:11:48.22 ID:w9vsRS0p0

「あっ、あきらさん。それから、えっと、お姉ちゃんのお友達の、めぐみさんですね?」

「え、ええ……」

「はじめまして。ぼくは王野ゆうきの弟のひかるです」

 現れたのは、ゆうきの弟のひかるだ。たしか小学校の中学年くらいだったはずだ。昔はゆうきと一緒によく遊んであげたものだ。ひかるは小学生とは思えないほど丁寧に頭を下げ、ふたりに向き直った。

「すみません。ぼくのもうひとりの姉のともえが、風邪を引いてしまって、姉が家を出られなくなりました。父は家にいませんし、母は仕事で家を空けているので、姉が看病していないといけないんです」

「えっ……?」

「それを伝えるために来ました。姉は、本当にごめん、と伝えてと言っていました」

「そ、そうなの……」

 あきらとめぐみはほとんど同じような顔をしていた。

 どうしよう、という顔だ。

「ひかるくん、わざわざありがとう。ともえちゃんにお大事にね、って伝えてもらえるかな」

「あと、ゆうきに、気にしないで、って伝えてほしいな」

「わかりました。姉たちにしっかり伝えます。それでは、ぼくはスーパーで買い物をして帰らないといけないので、これで失礼します」

 どこまで出来る弟くんだろうか。

 ふたりはそんなひかるを見送ると、お互い、ゆっくりと、驚かないように気をつけながら、目を合わせた。

「……ど、どうしようか?」

「そ、そう、だね。どうしようか……」

 このままめぐみと買い物をする?

 ふたりきりで?

 耐えられるだろうか。

 かといってこのまま別れる?

 ゆうきが来ないなら、ふたりでいても仕方ないね、って?

 無理だ。そんなこと言えるはずもないし、それは決してあきらの本意ではない。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
647Res/1111.54 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice