【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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448:名無しNIPPER[saga]
2018/04/08(日) 10:08:08.48 ID:w9vsRS0p0

 光の奔流が指向性を持つことなく四方へ飛ぶ。それは、周囲全てを浄化するような、爆発的な光の広がりだった。

『ウバッ……ウバァアアアアアアアア!!』

 周辺をすべて埋め尽くしたその光は、道路となり広がったウバイトールを残らず浄化し尽くした。やがてその凄まじい光が消えた後には、色を取り戻した世界が広がっていた。アスファルトは、いつも通りのねずみ色に戻っている。

「な、なんて力だ……」

 上空からのうめき声に顔を上げる。ダッシューが苦々しげな顔をして、三人を見下ろしていた。

「ダッシュー!」

「三人目のプリキュア、キュドラゴ、か……」

 ドラゴの呼び声に耳を貸すことなく、ダッシューは言う。

「覚えておくといい。これで済むと思うなよ。絶対に、君たちを倒す……!」

 そう言い残すと、ダッシューは宙に溶けるように消えた。

「あっ……」

 怪物はいない。

 ダッシューも消えた。

 世界は色を取り戻した。

 緊張の糸が一気に切れたようだった。意識が少し遠のき、身体がふらりと揺らぐ。

「おっとっと……」

「大丈夫?」

 ふたりの先達の戦士たちはさすがだ。そんなドラゴを抱え、支えてくれるだけの余力が残っているのだから。

「ご、ごめんなさい……ちょっと気が抜けて」

「初めて変身したんだもんね。無理させてごめんね?」

「いえ……」

「あら、先輩気分ね、グリフ」

「ユニコだって、さっきまで頼れるお姉さん、みたいな顔してたくせにー」

「そ、そんな顔してないわよ!」

 ふたりの手を借りて、なんとか自立する。すると、三人の身体から光が弾け、伝説の戦士の衣装が制服に戻る。髪の色も何もかも、元通りだ。身体中に負ったキズも治っている。

「……へ?」

「あっ……」

「あー……」

 その瞬間、三者三様の顔をして、変身前の三人が顔を合わせた。

「あ、あきら!?」

「ゆうき!? それに、大埜さんも!?」

「美旗さんだったのね。驚いたわ」

 あきらは理解が追いつかない頭を抱えて、うんうんと唸った。

「ゆ、ゆうきが、キュアグリフ?」

「うん」

「大埜さんが、キュアユニコ?」

「ええ」

 混乱しているあきらは、そのまま思っていることを口に出す。

「で、わたしが、キュアドラゴ?」

「そうだね」

「そうみたいね」

「え……ええええええええええええええええええええええ!?」

 あまりにも膨大な情報量に、あきらは驚くことしかできなかった。


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