【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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394:名無しNIPPER
2018/03/18(日) 10:15:52.12 ID:uBlGke+q0

「あきらの書く詩、大好きドラ。あきらがとても良い子で、優しいって、分かるドラ。あきらはすごいドラ」

「でも、わたしはまだ、情熱的な人を見つけられてないよ」

 それは、その小さな王女様との約束だった。けれど、その約束を、あきらはまだ果たせていない。

「……いいドラ。あきらにがんばってもらっても、きっと、無理なんだドラ」

 そんなこと言わないで、なんて、言うのは無責任だろうか。

 あきらはむくりと身をもたげ、震える小さな身体を抱きしめた。

 伝えたい言葉はたくさんある。それなのに、その言葉はなかなか口から出てこない。

 腕の中で震えるパーシーが何を考えているかなんて、あきらには分からない。

 気休めと分かっていて、それを伝えるのが正しいことかも分からない。

 きっと、ゆうきに対しても同じ事をしている。

 あきらが伝えなければ、ゆうきには伝わらない。ゆうきに伝わってほしい気持ちがたくさんあるのなら、それをカタチにしなければ、絶対にゆうきには伝わらないのに。

(でも、わたし、怖いよ……)

 あきらは小さな命をぎゅっと強く抱きしめる。その温かさが、ただただ心地良かった。

 そして。

「パーシーはあきらと一緒にいるドラ」

「……うん。ありがとう、パーシー」

 あきらは言った。

「わたしも、パーシーとずっと一緒にいるよ」



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