【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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390:名無しNIPPER
2018/03/18(日) 10:14:00.52 ID:uBlGke+q0

…………………………

「……し、仕方ないヤツね」

 彼女は、そんな同級生を突き飛ばすことも、引き剥がすこともしなかった。

(コイツ、格闘技かなんかやってるのね。こんなの、この姿じゃどうにもできないわ)

 その心の中の声は、ただの言い訳だ。けれど、その言い訳をいなければ、彼女は彼女でいられない。

 だって、そうだろう。

 ただのどうでもいい同級生に抱きつかれて、心がドキドキと高鳴るなんて。

 そんなの、彼女に認められるはずもないことだから。

 その胸の高鳴りを、心地良いと思っているなんて、認められるはずもないから。

「い、いつまでくっついてるつもりよ」

「うーん、もう少しだけ……」

「……ふん。ほんと、仕方ないヤツ! あんたみたいなのが生徒会長になるのね!」

「ごめん。でも、ありがとう」

 周囲からの尊敬を一身に浴びる彼女が、自分にだらけきった姿を見せていることが。

「ほんと、仕方ないんだから」


 嬉しい、なんて。


 そう思っているなんて、認められるわけが、ないから。



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