【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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380:名無しNIPPER
2018/03/18(日) 10:09:23.99 ID:uBlGke+q0

…………………………

「ふん。さすがは伝説の戦士といったところかな。あのウバイトールを相手に互角に戦えるとはね」

 目の前のダッシューは、どこか他人事のように、ウバイトールとキュアグリフとの戦いを眺めていた。

「ひとつ聞きたいことがあるわ」

 そして、キュアユニコは仲間を信じて、まっすぐにダッシューと相対した。

「なんだろう」

「さっきの言葉の意味よ」



 ――――『良い欲望の品だ。この学校で、様々な人間の想いの丈を受け続けてきたのだろう。これは、良いウバイトールの素材になる』



「あの言葉は、どういう意味。ウバイトールにするものによって、ウバイトールの強さは変わるの?」

「ああ、そんなことか」

 ダッシューはどうでもよさそうに言う。

「そうだよ。ぼくたちアンリミテッドは、モノに込められた人間の欲望を引き出し、ウバイトールとする。モノに込められた欲望が強ければ強いほど、ウバイトールは強く凶暴になる」

 目の前にユニコがいるというのに、ダッシューはキュアグリフとウバイトールの綱引きのような戦いに目を向ける。

「見てごらんよ。あのマイクは、今まで幾人もの教員、生徒、その他の様々な人々の欲望を一心に浴びてきたんだ。話を聞いてほしい、思いを伝えたい、気持ちをぶつけたい、そんな欲望をね。ああ、あと、生徒会長になりたい、なんて欲望もあったかもしれないね」

「…………」

 ダッシューの視線の先で、ウバイトールから黒々とした何かが立ちのぼる。それはグリフの放つ“立ち向かう勇気の光”の対極に位置するような、欲望の塊だ。

「見えるかい? あれが、君たち人間が作り出した欲望さ。生徒会長になりたいという欲望を叶えることができず敗北した君たちに、あのウバイトールに勝つことができるかな?」

「……ふふ」

「……? 何が可笑しい」

 怪訝な顔のダッシューに、ユニコは笑みを浮かべたまま答えた。

「ねえ、ダッシュー。私はたしかに負けたわ。生徒会長になりたかったし、それが叶わなかったのは本当に悔しいわ」

「……ふん。所詮君たちなんてその程度ということさ」

 ダッシューが虚空よりノコギリを取り出し、握る。



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