【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
2018/03/18(日) 10:07:13.49 ID:uBlGke+q0
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「めぐみ」
結果の放送がされた後のことはあまり覚えていない。
めぐみは、気づけば人気のない体育館にいて、後から声をかけられていた。
振り返ると、そこに立っていたのは、ゆうきだ。
「……負けちゃったわね」
微笑みながらそう声をかける。それが、精一杯のめぐみの強がりだ。
「負けちゃったけど、がんばったニコ」
「そうグリ。めぐみもゆうきも、がんばったグリ」
ヒョコッと、ゆうきの肩からフレンとブレイが顔を覗かせる。
「ふたりの言うとおりだよ。めぐみもわたしも、ユキナも有紗もがんばったよ」
ゆうきも微笑む。けれど、その笑顔はすぐに、くしゃっと歪んでしまう。
「あ、あれ……。おかしいな……」
ゆうきも戸惑っているようだった。必死で笑顔を作ろうとしているけれど、それは長続きしなかった。ゆうきの両目から、涙が溢れだした。
「めぐみぃ……」
「……まったくもう。あなたが泣いてどうするのよ」
そっとゆうきに近づいて、ぎゅっと抱きしめる。ゆうきの嗚咽が響く。
「負けちゃったよぅ……」
「そうね。負けちゃったわね」
「めぐみぃ、でも、わたしたちがんばったよ……」
「そうね。がんばったわね」
そう。自分たちは精一杯がんばった。学級委員の仕事をしながら、プリキュアをしながら、それでも、精一杯がんばった。みんなと一緒に、がんばったのだ。
「……そう。私たちは、がんばったのよ」
ツーと、めぐみの頬を、涙が伝った。ゆうきの涙が呼び水になったようだった。めぐみの視界が歪み、涙がどんどんあふれ出した。それは、めぐみの奥底にしまわれた、悲しみの発露だ。
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