【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/03/04(日) 11:48:38.05 ID:NMs8LA5T0
…………………………
「お、おおお、大埜さんは、ま、まま、まま、真面目で……――」
「――カット。噛みすぎよ、ゆうき」
「だって、大勢の前で話をするって想像すると、緊張しちゃって……」
ゆうきとめぐみしかいない教室で立ち会い演説会の練習だ。他に妖精たち以外誰もいない教室でも、ゆうきは緊張してしまって噛み噛みだ。
「想像力が豊かなのも考え物ニコ」
それだけではない。今さらながら、あきらの誘いを無下に断ってしまったことが、心にずしりとのしかかる。それが原稿の読み合わせを阻んでいることは明白だった。
「うぅ……あきら、怒ってるかなぁ。怒ってるよねぇ」
「もう、後悔するくらいなら、一緒に帰ったらよかったのに……」
「それもやだよー。そうしたらめぐみが怒っちゃうよ」
「怒らないわよ!」
と、
『ウバイトォォォオオオオオオオオオル!!』
教室のすぐ横、中庭からその雄叫びが聞こえた。
「……ねえ、ゆうき」
「うん。めぐみ」
「私、ちょっといい加減、頭に来てるのかもしれないわ」
「同感だよ。わたしも、ちょーっと、めずらしく怒ってるかも」
ガッ、と。いつもなら手をつなぐところを、拳と拳をぶつけ合う。
「ブレイ」
「フレン」
「グリ……? て、手を繋がないグリ?」
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