【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/03/04(日) 11:44:39.75 ID:NMs8LA5T0
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まるで、ふたりをあざ笑うようなウバイトールの猛攻に、精も根も尽き果てそうだった。ゆうきとめぐみは、日暮の河川敷にぐたっと大の字に横たわった。
「なんだっていうのー!」
「なんなのよー!」
夕日に向けて叫ぶが、特に返答はない。
「……もう疲れたよ」
「わたしも、さすがにヘトヘトだわ」
「グリ……」
「ニコ……」
「レプ……」
妖精たちがカバンから出てきて頭をポンポンしてくれるが、当分身体を動かしたくないくらいには疲れ果てていた。
「……明らかに、私たちを疲れさせようとしているわね」
「うん。でも、どうしたらいいのかな。このままじゃどうにかなっちゃうよ」
「そうね……」
めぐみがうんうんと唸り出す。それと同じく、ラブリも唸る。妙案は頭の良いふたりをしても、なかなか浮かばないようだった。
と――、
「大埜さん? と、王野さん?」
コロン、と。妖精たちの行動は素早かった。すぐさまぬいぐるみのフリに移行すると、河川敷に転がったのだ。ゆうきとめぐみも、慌てて起き上がり、草を払って体裁を整える。
「き、騎馬さん?」
「奇遇だね。いま帰りかい?」
「ええ、そうなの。ちょっと夕日を眺めていたところよ」
土手の上からふたりを見下ろすのは、長い髪に麗しい顔立ちの大和撫子。けれどハスキーボイスで紡がれる男らしい口調。堂に入った貫禄を持つ騎馬はじめだ。
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