【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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343:名無しNIPPER[saga]
2018/03/04(日) 11:44:39.75 ID:NMs8LA5T0

……………………

 まるで、ふたりをあざ笑うようなウバイトールの猛攻に、精も根も尽き果てそうだった。ゆうきとめぐみは、日暮の河川敷にぐたっと大の字に横たわった。

「なんだっていうのー!」

「なんなのよー!」

 夕日に向けて叫ぶが、特に返答はない。

「……もう疲れたよ」

「わたしも、さすがにヘトヘトだわ」

「グリ……」

「ニコ……」

「レプ……」

 妖精たちがカバンから出てきて頭をポンポンしてくれるが、当分身体を動かしたくないくらいには疲れ果てていた。

「……明らかに、私たちを疲れさせようとしているわね」

「うん。でも、どうしたらいいのかな。このままじゃどうにかなっちゃうよ」

「そうね……」

 めぐみがうんうんと唸り出す。それと同じく、ラブリも唸る。妙案は頭の良いふたりをしても、なかなか浮かばないようだった。

 と――、

「大埜さん? と、王野さん?」

 コロン、と。妖精たちの行動は素早かった。すぐさまぬいぐるみのフリに移行すると、河川敷に転がったのだ。ゆうきとめぐみも、慌てて起き上がり、草を払って体裁を整える。

「き、騎馬さん?」

「奇遇だね。いま帰りかい?」

「ええ、そうなの。ちょっと夕日を眺めていたところよ」

 土手の上からふたりを見下ろすのは、長い髪に麗しい顔立ちの大和撫子。けれどハスキーボイスで紡がれる男らしい口調。堂に入った貫禄を持つ騎馬はじめだ。



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