【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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311:名無しNIPPER[saga]
2018/02/25(日) 22:24:28.64 ID:LVapeV8q0

…………………………

「プリキュア……!」

 しまったと思ったときにはもおう遅かった。プリキュアたちはゴドーを目の前にして油断なく身構えている。

「っ……」

「早くアンリミテッドに連れて帰るべきだったね。君は本当に、激情家だから困るよ」

 先と同じように、虚空からダッシューが現われる。

「手伝ってあげよう。君は早く愛の王女を連れて逃げなよ」

「なっ……あたしに尻尾を巻いて逃げろって言うの!?」

「実利を取って欲しいと言っているだけだけどね。まぁ好きにしたらいい」

 それだけ言うと、ダッシューは両手を掲げ、叫ぶ。

「出でよ、ウバイトール!!」

 世界が闇に墜ちる。青かった空が真っ二つに割れ、その隙間から尋常ならざる何かが現われ、地に落ちる。

「そうだな……今日は、アレにしようか」

 ダッシューが指を差す。その先にあるのは、美しく立ち並ぶ街路樹のうちの一つだ。

「ウバイトールは物に込められた人間の欲望が具現化するものだ。だから、本来であれば自然物にウバイトールは宿らないが、人の欲望によって成り立つものならばその限りではない」

 闇の塊のような何かが、街路樹に取り付く。そして生まれるのは、闇の鼓動を持つ怪物、ウバイトールだ。

『ウバイトォォォオオオオオオオオオル!!』

「木々を整えて美しくしたいという欲望。わからなくはない。利用させてもらおう」



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