【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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281:名無しNIPPER[saga]
2018/02/18(日) 19:13:20.30 ID:nI3CgSSH0

…………………………

「すごい……」

 二言目にも、同じ言葉しか出なかった。グリフの目から見ても、ゴーダーツとユニコの激突のすさまじさが見て取れた。

『ウバイトォォォオオオオオオオオオル!!』

「わっ……」

 そちらに目を奪われている場合ではない。背後から聞こえた怪物の叫び声に、グリフは気持ちを切り替える。

「あたしだって……」 ウバイトールの傍らに、震える足で立つ小さな影があった。「あたしだって、アンリミテッドの戦士よ!」

 ゴドーである。怖いのだろう。震える両足は今にも崩れ落ちそうだ。それでも、彼女は立ち上がったのだ。立ち上がり、立ち向かおうとしているのだ。

「やっちゃいなさい、ウバイトール!」

「グリ!」

「ニコ!」

「っ……」

 ブレイとフレンがグリフの肩にしがみつく。グリフは素早くともえの身体をしっかりと抱えると、後方へ飛びすさった。

「ゴドー! わたしも、今回は怒ってるんだからね!」

「へえ、その割には怖くないわね! どっかの優しさのプリキュアと違って!」

 後方へ飛んだグリフを、巨体のウバイトールが追撃する。それに合わせるように、ゴドーもまたグリフへ飛びかかる。

「っ……」

「あんた、弱いんじゃない? 全然怖くないしっ!」

 まるで子どもだ。それこそ、もしかしたらともえより幼いかもしれない。どこか微笑ましさもあるゴドーの言動を、けれど今ばかりは許すわけにはいかなかった。

 グリフにとて、譲れない一線はある。そしてゴドーは今回その一線を越えてしまったのだ。

 両手にはともえ。両肩にはブレイとフレン。そして目の前にはウバイトールとゴドーが迫る。絶体絶命の状況だ。それでも、グリフは前を見据え、心を奮い立たせる。

「負けるわけにはいかないから……!」

 ウバイトールの追撃の手を蹴り飛ばし、空中で身を捻り、ウバイトールの本体へ突撃する。

「なっ……!」

 まさかグリフが、ともえを抱え、ブレイとフレンを肩にしがみつかせたまま反撃に転じるとは思っていなかったのだろう。ゴドーがうろたえる。グリフのドロップキックがウバイトールを吹き飛ばす。



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