【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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244:名無しNIPPER[saga]
2018/02/11(日) 18:19:44.46 ID:Vt5kauhK0

「いいじゃない。大埜さんがお父さんのことパパって……すっごくかわいいと思う!」

「うん。ギャップがすばらしいな」

 ユキナと有紗の褒めているのかどうなのか微妙な言葉に、めぐみは困惑顔だ。

「で、ゆうきは? 何かあったのー?」

 続いて、ユキナがゆうきに目を向ける。当然の流れとはいえ、どう話したものかと少し考える。

 ゆうきのため息の原因は、もちろんのこと、妹のともえのことだ。

「……うーん、ちょっと妹がね。反抗期が行きすぎているというか、なんというか……」

 隠しても仕方ないだろう。ゆうきは今朝の出来事を簡潔に話した。もちろん、ブレイのことはただのぬいぐるみとして話したが。

「……ねえ、王野さん、それって……」

「うん……」

 ブレイは朝から調子が悪くなってしまったらしく、家に置いてきた。勇気の紋章のこともあるし心配ではあったが、体調が悪いのに連れ出した方が心配だ。少なくともアンリミテッドが今まで自分たちの家までやってきたことはない。あちらとて、自分たちが狙っている王子をプリキュアたちが家に置いてけぼりにするとは思わないだろう。

「うーん、それって甘えてるんだと思うなぁー」

 ゆうきとめぐみがブレイの心配をしていると、ユキナがそう言った。

「甘え?」

「うん」

 ゆうきのオウム返しの問いに、ユキナが当たり前のことのように頷いた。

「ともえちゃんはゆうきに甘えてるんだよ。一回ガツン! と言ってやったらどうかな」

「ガツンって……」

 ゆうきとて親代わりを放棄しているわけではない。ともえの行儀が悪ければ注意するし、ともえの態度が悪ければ怒る。しかしそれも、最近はあまり効果がないような気がしてならないのだ。

「だってぇ、ゆうきって怒っても怖くないしぃ」

「なっ……」

「うん。それはユキナの言うとおりだな」

「ちょ、ちょっと有沙!」

「私も同感だわ」

「大埜さんまで!」

 ユキナの軽口のような指摘に有紗が頷き、先ほどの仕返しとばかりにめぐみまでもが乗っかってくる。けれど三人とも冗談を言っているような口振りではなくて、それが余計にゆうきを動揺させる。



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