【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/02/04(日) 10:12:19.31 ID:KQnxmm/50
…………………………
「くだらないくだらないくだらない。こんな場所、いったい何の役に立つって言うの?」
中に入ってみれば何か理解が示せるかもしれないと思ったが、そんなことはなかった。学校という存在は結局ゴドーにとってあまりにも不可解で、なおかつ不愉快なものであった。
「こんな建物の中に押し込められて、勉強とか運動とか、したくもないことをさせられて……ああ、不快だわ」
そんな場所に自分がいることが。そして、そんな場所に押し込められていることを甘んじて受け入れている生徒たちが、不可解で不愉快でたまらない。こんな欲望とは対極に位置するような場所は、ゴドーには似つかわしくない。
「さっさとプリキュアを見つけて倒して、こんなところ退散してやるんだから」
と、そんなことを考えながら、何の気なしに廊下の窓から外を眺めたときのことだ。
「ん……?」
人気のない裏庭。その一角に、何本か樹木が植えられている。そのうちの一本の梢に、何羽か小鳥が止まっていた。春も深まりだいぶ温かくなってきた陽気を喜ぶかのように歌う小鳥たちは、本当に幸せそうだ。
「…………」
あれこそが正しい姿なのだ。ゴドーは確信する。こんな鳥かごのような場所に閉じこめられ、望まぬことをし続ける生徒より、自由に飛び回り、歌うことができる小鳥たちの方が、よほど理に適っている。
「温かい陽気だから、鳥たちも元気いっぱいだ」
と、そんな声が耳朶を叩いた。
「少し暑いくらいだから、日陰の裏庭に逃げてきたのかもしれないね」
ゆっくりと振り返る。ゴドーのすぐそばに、長い髪をした女子生徒が立っていた。見た目はお嬢様然としているのに、口調や声、仕草はどこか男らしい。というよりは、紳士然としているといった方が正しいかもしれない。
「君はどこの誰かな? この学校の生徒ではないだろう?」
「…………」
もちろんのこと、ゴドーは制服など着てはいない。普段通りの、黒ずくめのアンリミテッドスタイルだ。そんな部外者であるゴドーを正面から責めるのではなく、あくまで淡々と問う。そんな生やさしい姿勢が、ゴドーは気に入らない。
「そう言うあんたは誰?」
「私かい? 私は騎馬はじめ。生徒会副会長だ」
「生徒会? 副会長?」
思わず吹き出してしまう。真面目くさった顔をした目の前の生徒は、言うに事欠いて、生徒会の副会長様だと言うのだ。
「どうかしたかい?」
「……ふふ。ふふふ。ああ、可笑しい」
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