【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2017/12/24(日) 10:25:11.36 ID:3zYuh2uB0
………………
「どうかしたの?」
「えっ?」
資料室。誉田先生に頼まれたのは、結構な量の資料整理だった。
「眠いの?」
訝しげな顔で自分を見つめるめぐみの顔に、ゆうきはなんと返したらいいものか分からなかった。
いらなくなった書類をファイルから取り出し、束ね、ファイルは回収箱に放り込む。その単純作業の繰り返し。眠くなるような作業だとは思ったが、まだ昼間。さすがに眠くはない。
と、いうより、自分はそんなにも眠たげな顔をしていたのだろうか。
「えっと……ごめん、ちょっとボーッとしてた」
「そう。気をつけてね」
「あ、うん。ごめんなさい」
ゆうきは手先があまり器用ではない。ファイリングされた資料の中にはかなり古いものもあって、なかなか取り外せないこともしばしばあった。
それに比べて、めぐみはどんな書類もすいすいファイルから外していた。捨てる書類が、めぐみの傍らにこれでもかというほど整然と積み上がっている。
「……はぁ」
作業を再開しためぐみのキリリと整った横顔を見つめつつ思う。すごいなぁ、と。学級委員が決まり、他の役員決めの段になった折、ゆうきはめぐみの本領を見せつけられたような気分だった。
HRを仕切る能力とでもいうのだろうか、みんなをまとめ、クラスメイトをどんどん係や委員に配置していく。
HR後、わざわざ誉田先生が褒めたくらい、めぐみの学級委員ぶりはすさまじかった。それに比べて自分は、と、また暗澹たる気持ちになる。
「……あっ」
そんな詮無いことを考えていたからだろう。もしくは、またボーッとしていたのだろう。回収箱に放ったファイルが、めぐみの積み上げていた書類の山にぶつかった。しまった、と思ったときにはもう遅い。積み上げられた書類の山は、音を立てて崩れ落ちた。
「あ、あわわわわ……」
「…………」
混乱するゆうきをよそに、めぐみはさして慌てる様子もなく崩れた書類を直しはじめた。それを見て、ゆうきもようやく我に返り、焦ってそれに手を貸そうとする。
それもいけなかった。
「わっ……わわっ」
「…………」
めぐみの視線と沈黙が痛い。
ゆうきは慌てて立ち上がろうとした拍子に、自分の書類の山も倒してしまったのだ。
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