【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/01/14(日) 17:12:12.75 ID:eQRkBpc+0
…………………………
「王野さん」
「うん?」
放課後、教室に残って作業をしようとしていたゆうきに声がかかる。涼やかでクールなその声は、学級委員の相棒、めぐみのものだ。
「何か用?」
「そうではないのだけれど……それは?」
「?」
めぐみの目線の先は、ゆうきの机の上。広げられた書類に向いていた。
「ああ……演劇部、吹奏楽部、美術部、文芸部、それから運動部合同、それぞれのポスターだよ」
「何でこんなにたくさん……」 めぐみは不可解だと言わんばかりに。「王野さん、あなた、更科さんと栗原さんに頼まれただけだったんじゃないの?」
「うん、そうだったんだけど……」 ゆうきは少しだけ言葉を濁しながら。「実はあの後、他の部の子たちにも頼まれちゃって……」
「……呆れた。みんなあなたに頼んだのね」
「まぁ、学級委員じゃないと、クラスの掲示物を増やせないからね。仕方ないよ」
「…………」
めぐみが何か物言いたげな目線をくれる。思い当たることを見つけ、少しだけバツが悪い思いで苦笑い。
「た、多分、みんなが大埜さんに頼まなかったのは、大埜さんが忙しそうだったからじゃないかなー」
「……いいわよ。変に気を遣わなくて」
近くに誰もいないからだろう。めぐみはクールな装いもどこへやら、頬を膨らませて、子どもっぽくぷいとそっぽを向く。自分がアテにされないことが少し寂しいのだろう。ともあれ、である。
(そういうところをクラスのみんなの前で出していけば、すぐに色々と頼み事もされるようになると思うんだけどなぁ)
それが良し悪しかはともかくとして。
そう思いはするが、ゆうきにとってめぐみのように優秀になることが難しいように、めぐみにとってはその朗らかさを人前で出すことが難しいのかもしれない。
ただ、そんなことは絶対にめぐみには言えないけれど、こう思う。
その子どもっぽい朗らかさを自分の前だけで出してくれているという事実が、嬉しい、なんて。
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