【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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100:名無しNIPPER[saga]
2018/01/07(日) 18:38:26.31 ID:ZtE3BbpK0

「くっ……よくもやってくれたな、勇気の王子!」

「グリっ……!」

 けれど結局、ブレイは臆病で、ゴーダーツに怒鳴られるだけで萎縮してしまう。

 しかし、彼の生み出したプリキュアが、そんなチャンスを逃すはずがない。

「伝説の戦士の前でよそ見とは、」

「……!?」

「――いい度胸だね、ゴーダーツ!」

 キュアグリフは大地を踏みしめ、跳んだ。ゴーダーツが気づいたときには、すでに彼の眼前に迫り、目の前で笑みを浮かべてやる余裕すらあった。

 不思議だった。暴力は怖いけど、力が溢れてくる。

「はあああああああああああああ!!」

「ごっ……!?」

 腰を回し、全力の正拳を腹に放つ。衝撃によろめくゴーダーツから素早くブレイとフレンを奪い返し、そのままの勢いで河原へと飛び降りる。

「ちょっと揺れるかもだけど、我慢してね!」

「グリ!」 「ニコ!」

 河原に降りたその衝撃を利用して、グリフは先のユニコにも劣らぬスピードでウバイトールへと突っ込んだ。

「はあああああああああああああああああああああああああ!!」

『ウバッ……!?』

 背後から迫る脅威にウバイトールが気づいたようだったが、もう遅い。グリフは身体をひねり、強烈な回し蹴りを放つ。横からの衝撃によろめいたウバイトールの脇に着地し、へたり込んでいるユニコの元へと駆けつける。

「ユニコ、大丈夫!?」

 フレンとブレイを下ろし、尋ねる。しかし、ユニコはうつむいたままで、返事はない。

 グリフにはそれが、ユニコが怒っているように見えた。



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