47:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 13:02:14.67 ID:nZJI/gt30
鞠莉「……」
真姫「身体に異常はないわね。2、3日したらすぐ退院できるわ」
てきぱきと楽譜をしまう真姫さんは、私の顔を見ずにそう言った。
鞠莉「……私は」
真姫「過呼吸よ。強いストレスからくるものね」
鞠莉「笑ってくれていいわよ」
真姫「お生憎様、私は医学生よ」
真姫さんは客席に腰かけながら、私にも座るよう促した。
真姫「ことりが泣きながら電話をかけてきたの。勝手にカバンをあさったのは悪いと思うけど……」
ほら、と学生証を返してくれる。
入院の手続きに、いろいろ要りようだったに違いない。
鞠莉「……ありがとう」
真姫「別に」
鞠莉「さっきの歌、綺麗だった」
真姫「ありがと」
鞠莉「いつも、ここで?」
真姫「たまにね。ピアノが弾けるって言ったら、やってみないかって」
鞠莉「……素敵な活動ね」
真姫さんは足を組んで、そっぽを向いていた。
それでも、私の言葉を待ってくれていることだけは、よくわかった。
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