98: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 01:20:58.89 ID:Qezuh/qr0
和菓子を巡ってわちゃわちゃしだす狸を尻目に、美穂と蘭子が駆け出した。
蘭子が海老原さんの縄をほどき、美穂はご両親の檻へ飛びつく!
「女神よ、今こそそなたを封じ込める呪縛を解かん!」
「あ、ありがとうございます〜! みなさん、ご無事で何より〜……!」
「お父さん、お母さん! 起きて!」
『う〜ん……(狸語)』
『その声は、美穂……美穂ね?(狸語)』
「うん、美穂だよ。でも話は後! 今出してあげるからね!」
檻そのものは単純な作りで、錠前のようなものは無かった。
扉にかかっていた小さな閂を外し、美穂はふかふかした二匹の狸を助け出す。
というところで、相手が正気に戻った。
「なあっ、しまったあ!?」
「和菓子をエサにするとは卑怯千万!!」
「こっちのセリフだこの狸親父! 美穂、蘭子、まずご両親を!」
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