36: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 00:22:02.12 ID:Qezuh/qr0
だんっ、と叩き付けるようにグラスを置いて狸が気勢を上げます。
「そもそも小日向は俺(おい)らの長年の怨敵! こげんする理由は元より有り余っとる!」
「……それなら、美穂ちゃんの親御さんをとっ捕まえて一体どうするつもりなん?」
「一部には、狸を鍋にして食ろうてまう好事家がおるって話やけども……」
「「「「「狸鍋!!!?」」」」」
ポポポポポンッ!
あまりに怖い響きに、私も含めて狸みんなが尻尾を出しました。
「そ、そげん恐ろしかことするわけなかが!」「ぬしゃ何ば言いよっとか!?」
「し、し、心臓が止まるとこやったやろが!」「寿命が縮まった!!」「この外道!!」
「外道やのうて狐どす〜」
「つか、今まさに狸質取ってる輩にだけは言われたくないわ」
「――――さればー、何故かような無体を働くのでしょー?
あいどるとして、皆を楽しませることー。それは人と狸の区別なくー、まこと尊きことと覚えまするがー」
「…………狸だからじゃ」
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