小日向美穂「空と風と恋と山と街と狸と人と」
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34: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 00:20:51.49 ID:Qezuh/qr0

 時刻が正午を回る頃、私達はみんなで指定の場所を訪れました。
 藤崎八幡宮の裏手は川沿いの細道で、人通りは全くありませんでした。

 そんな道路のど真ん中に、座敷がありました。

 東屋みたいに柵と柱と屋根がある、八畳敷きの畳張り。
 ちゃぶ台や和箪笥や火鉢が置かれていて、真ん中には何故だかおっきな茶釜が鎮座しています。

「来よったか」

 ちゃぶ台について球磨焼酎をかっくらう知らないおじさんが、数人……いや数匹。
 そして、座敷の隅っこには……!

「お父さん! お母さん!!」

 懐かしい二匹の狸が、檻の中でぐったり伏せていました。




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