【モバマス】十年後もお互いに独身だったら結婚する約束の比奈と(元)P
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◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/12/26(火) 21:53:17.13 ID:kmslFcGc0
「ただいま」
「おかえりっス……お金」
「いいから、ほら」
ペットボトルの水を手渡される。軽く指が触れた。
ああ、と比奈は思う。
家に入られても、指が触れても、嫌だというようには思わない。
続けて、ぱき、と音がして、比奈が開けやすいように半分だけ開栓された栄養ドリンクが渡される。それも受けとり、飲み干す。
「……あ」立たせたままだったことに気づいて、あわててソファーに置いていたクッションを渡す。「散らかってて申し訳ないっス、締切で掃除する暇もなくて」
「おかまいなく。気分は?」
「少し、落ち着いたっス」
二重の意味を込めて、比奈はそう返事をした。
そう。落ち着いていることができるんだ。
「散々だったな、さすがにあれだけ囲まれちゃ逃げ場もない」
「あはは……」比奈は俯く。「まぁ、逃げっぱなし、でしたし……」
言いながら、両手で握っているペットボトルの蓋を見つめた。
「……あの、約束のことだよな」
「そうっス」
比奈がそう言うと、二人の間に沈黙が流れた。
「あと、一年もないんだな。結局、二人ともここまでずっと独身だった」
「そっスね」
「……どうする? 約束、九年経って広まったけど、なしにしたっていいと思う。一生のことだから」
「……千枝ちゃんのこと、聴いたっス。よかったんすか?」
言いながら、比奈は自己嫌悪した。
「……比奈は、相手がこんなやつでもいいのか?」
質問には答えてもらえないまま、穏やかに微笑みながら言われて、比奈はゆっくりと、視線を落とした。
ふー、と息をつく。
……いいに決まっている。
何年、苦楽を共にしたと思っている。楽しい時も、辛い時も、嬉しい時も哀しい時も一緒だった。いつでも比奈や比奈達が輝けるように助力してくれたことを知っている。ありとあらゆる面倒なことを全部担って、あっちこっちに頭を下げて、嫌なクライアントにも笑顔で接して、感謝の言葉がいくつあったって足りやしない。この人がいたからここまでやってこれた。この人が信じてくれなきゃ今の比奈はいない。これで文句を言おうなんて罰当たりだ。半端な血よりも深い絆で結ばれている。そういう人と一生を誓い合うことができる、その相手に選んでもらえる、それのどこに文句がある。
いいに、決まっている。
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