304: ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2018/01/04(木) 12:06:51.18 ID:sGk7Q0VmO
〜〜〜
数時間前 喫茶店
梨子「来てくれてありがとうございます。報告したいことがあって」
ダイヤ「いえ、構いません。私も、報告しなければならないことがありましたので」
梨子「そうですか。じゃあ、私から」ゴソゴソ
梨子「これを」スッ
ダイヤ「手帳……」
梨子「中を見てください。それは――」
―――
―
ダイヤ「――なるほど。元文芸部部長……佐原誠が、犯人である可能性が高いと」
梨子「どう思いますか?」
ダイヤ「ふむ……まず間違いないでしょうね」
梨子「どうしてです?」
ダイヤ「実は私も、お母様にお聞きしたり、ルビィに協力を仰いだり、自ら調べたりしたのですが……丁度、彼についてわかったことがいくつか」
梨子「どうして、そんなピンポイントで?」
ダイヤ「前回お話しした時、彼の苗字が出てきましたので、気になってはいましたの。なにせ黒澤家と佐原家は、かつて共に漁業を営んでいたものですから」
梨子「まさか……ということは、佐原家も網元の?」
ダイヤ「黒澤家が管理する側なのに対して、佐原家は現場を指揮する側。つまり佐原家は、代々伝わる漁師の家系なのですわ」
梨子「じゃあ、彼のお父さんが」
ダイヤ「血を引き継いでいるのはお母様の方です。お父様は、東京から越してきたのだと。お母様の代には、既に漁師としての仕事を続けることはできなくなっていたのですわ」
梨子「え? でも、今でも内浦では漁業が盛んですよね」
ダイヤ「理由は簡単。黒澤家が、佐原家との関係を断ち切ったからです」
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