17: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/12/15(金) 02:20:13.03 ID:iVluf8xFO
「…うん、大丈夫、お願いします」
目の前の少女は、それを良しとした。
気のいい返事を返し、熱した油を弄りだす先輩。
それと対照的に、俺は目の前の少女とばっちり目を合わせたまま動けなくなっていた。
「……………」
「……………」
予想通りの、気まずい沈黙。
「えっ、と…気付けなくてすみませんでした、この時間はお客さんが少ないもんで…」
何とか話題をみつけようとして、取り敢えず言い訳だけしておいた。
「…ううん、大丈夫…確かに、もうお客さん達帰っちゃったみたいだもんね」
「えぇ、ステージが終わったあとくらいからすぐに」
「…そっか…見てくれてたんだ」
少女は独り言のように呟いた。
実際、この言葉を向けられたのは自分じゃなくて、あの場にいた客に対してだから独り言でも間違いではないのだほうけども。
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