19:名無しNIPPER[sage]
2017/12/08(金) 11:38:00.33 ID:dW68xNSs0
ケッテンクラート。私たちが塔を目指す時に渡された乗り物。ずっと一緒だ。でも遅い。
ユーは私にこう言った。なんの前触れもなく。振り続ける雨を見ながら。
物って死ぬの?
ざーざー。ぽたぽた、ぽたぽた。
チト「そりゃ死ぬだろ」
私たちだってそのうち死ぬ。どうやって死ぬのか知らないけど、死ぬ。
餓死、溺死、焼死、落下死、圧死。ありとあらゆる死に方が、私達には用意されている。
このどれかに当てはまらなくて、勝手に死ぬこともあるけど。今の私達に一番身近な死は、数えきれない。
ユーリ「じゃああの喋る器械も、そのうち?」
チト「うん。でも私達よりかは、長生きするだろうね」
私達よりは長生きする。物の死に方は、私達の死に方よりも、少ないし、何より物は頑丈だから。そのことをユーに教える。
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