74: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/12/14(木) 20:01:44.24 ID:CEhL0AcIo
「……で、ここからが計画の本題だ。世界征服を果たすため、
これからも二人にはアイドルを続けてもらわなきゃならんのだが……。
問題は、やっぱり俺たちが"悪"ってコト」
「悪ですか」
訊き返す百合子に春香が言う。
「うむ、百合子よそうなのだ。例えアイドルを続けるにしても我は悪の女王であり、
お前たちも余のしもべとして既に人ならざる存在であろう?」
「人ならざる……そ、そうですね。私、一応これでも死人ですし」
「俺も、これからはどこへ行ったって妙な被り物をしてる変な人だ」
おどけるようにそう言って、プロデューサーが自分の頭に手をやった。
そう、その頭を包む奇妙な肉塊が無くなっては、彼はたちまち死人に逆戻り。
ところが、ここで百合子は一つ気になることを思い出した。
「そうだ! あの、プロデューサーさんの頭なんですけど」
「ん?」
「私の羽みたいに、形を変えるってできないんですか?
……ほら、私はちょうどこんな風に、編み込みに混ぜてみましたけど」
言って、百合子は自分の頭を指さした。
確かに彼女の言う通り、編み込みには
青紫色のリボンにも見える物が一緒になって編まれている。
「これ、春閣下さまのイメージです! 忠実なるしもべの証として――」
「……百合子よ、その色は我が腹黒いと言いたいのかの?」
「ま、まさか、そんな滅相も無い! これは春閣下様のリボンを参考に……。
紫色を選んだのも、闇の眷属を表そうと」
「むぅ、ならばよかろう。……ただ、余は赤系統の方が好きである」
「変えます、すぐっ!」
そうしてプロデューサーの目の前で、みるみる色を変えていく百合子の羽。
けれどもだ。男は感心するようにその一部始終を観察してはいたものの。
「いやはや全く便利だな。……だけど俺のはそうはいかないんだ。自分の意思じゃあ動かせない」
「そうなんですか?」
不思議そうに尋ねた百合子に対し、説明したのは春香だった。
「Pは初期の段階で仕損じた。不完全なままで結合してしまったが故、今は肉塊に寄生されたような状態にある。
……歯がゆいが、今一度完璧なる反魂の法を施すためには我の力も足りぬのだ」
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