【ミリマス】女王閣下をプロデュース
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36: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/12/11(月) 06:32:23.19 ID:0U2IohVSo

「ところで春閣下さま。一つ質問をさせて頂いても?」

「う、うむ。申してみよ」

「最初は気のせいかなと思ったんですけど、時々、以前の春香さんに口調が戻っていませんか?」

小首を傾げて訊く百合子から、春香がふいっと目を逸らす。
そうして彼女は威厳を保とうとするように両腕を組み直してからこう言った。

「……覚醒するまでの記憶や経験、想い出が消えてしまったワケではないからの」

「やっぱり! なら、前みたいに普通にお話しても――」

「ならん! 百合子よ、公私のケジメを忘れるな」

厳しい口調で遮って、春香が百合子を睨みつける。

「我らには世界を支配する野望がある。君臨するは我であり、貴様らは忠実なるしもべ……。
上下の支配は絶対ぞ? もしも我が許可を得ぬままに、馴れ馴れしい態度を取り続けると言うのなら――」

「い、言うならば?」

「我が分身とも言える肉塊が、その身を内より食い破ろう」

そう言って春香が右手を掲げた刹那、百合子の腹部に言葉に出来ぬほどの痛みが走り抜けた。
思わずその場に膝をつき、喉を締められたように喘ぐ。

「それはそこにいるプロデューサーさん……いや、Pですらも同じこと。
裏切り、嘲り、反抗的な態度を見せようものならば容赦なく切り捨てることもできる」

春香は自分を見上げる百合子に向けて冷たい瞳でそう語ると、
彼女の見せる怯えた表情に口端を上げてこう続けた。

「……だが、従順なるうちはたいそう可愛がり目もかけてやろう。我を喜ばせるほどの活躍……期待するぞ?」

「は、はい……理解しました、春閣下さま……」

震える百合子の頬に春香がそっと手を這わす。

まるでペットにするように撫でてやりながら、
彼女は二人のやり取りを見ていたプロデューサーへと目をやると。

「Pよ」

「はっ!」

「しばし部屋を出て誰も入れぬよう見張れ。……仕事を任せるその前に、この者の渇きを癒してやらぬとな」


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