ムーディ勝山に受け流されたものたちが暮らしている街
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62:名無しNIPPER[saga]
2017/12/11(月) 23:00:39.81 ID:0EiW2Qh10

 私は中央あたりの席に座って、
 舞台を眺めてみる。
 当然だが、何も始まらない。
 それでも私は、しばしの間、座り続けている。

 使われなくなった劇場は、まるで戦場跡のようだ。
 舞台と、観客席と。
 かつてここで繰り広げられたであろう、
 死に物狂いのパフォーマンス。
 それらは微かな痕跡を残すのみで、
 今ではただ静寂だけがこの場を支配している。

 私は少しうとうとしてしまい、
 誰かの声で目を覚ます。

 私の視界に、舞台の上に立つ、
 おぼろげな二人の姿が見える。

 私は目をこすり、改めて舞台に目を凝らす。
 そこには誰もいない。
 わずか数瞬の間に、舞台の上にいたものたちの姿は
 幻のように掻き消えてしまっている。

 それでも、微睡の中で、私は確かに聞いた。
 名乗りをあげる、彼らの声を。


「どうも〜、○○○で〜す」




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