ムーディ勝山に受け流されたものたちが暮らしている街
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名無しNIPPER
[saga]
2017/12/11(月) 23:00:39.81 ID:0EiW2Qh10
私は中央あたりの席に座って、
舞台を眺めてみる。
当然だが、何も始まらない。
それでも私は、しばしの間、座り続けている。
使われなくなった劇場は、まるで戦場跡のようだ。
舞台と、観客席と。
かつてここで繰り広げられたであろう、
死に物狂いのパフォーマンス。
それらは微かな痕跡を残すのみで、
今ではただ静寂だけがこの場を支配している。
私は少しうとうとしてしまい、
誰かの声で目を覚ます。
私の視界に、舞台の上に立つ、
おぼろげな二人の姿が見える。
私は目をこすり、改めて舞台に目を凝らす。
そこには誰もいない。
わずか数瞬の間に、舞台の上にいたものたちの姿は
幻のように掻き消えてしまっている。
それでも、微睡の中で、私は確かに聞いた。
名乗りをあげる、彼らの声を。
「どうも〜、○○○で〜す」
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