【ミリマス】白石紬「彼女の笑顔はミリオンドル」
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9: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/12/03(日) 00:34:34.08 ID:IeQoE4Hm0

ああ、ああ、参ります。

その行動原理が優しい心遣いから来ていることが分かるゆえに、私も強く反対することはできなくて。

「……ダメです、麗花さん」

「えっ、ダメ……かな?」

「はい。プリンだけでは事務所の人数を賄うことはできません。ここは他にもいくつか買い揃え、プリンは選択肢の中の一つへと」

「そっか、そうだね! 紬ちゃんナイスアイディアだよ♪」

「な、撫でられたって喜びませんよ? ……では、改めて商品を選ぶことにしましょう」

結局、撮影が終わる頃には大量の和菓子を持ってプロデューサーの迎えを待つこととなった私たち。
ですが、話はこれで終わりではなかったのです。

「……それでまぁ、大量の和菓子がここにあるワケだが」

劇場へと帰る社用車の中、運転中のプロデューサーが助手席に座る私をチラリ一瞥して言います。
もちろん私の膝の上には、豪華堂で買い求めた和菓子の入った袋があり。

「プロデューサーさんも流石ですね! このゴージャスセレブプリンって、
行列に並んでも買えないことがあるぐらい人気のプリンなんですよ?」

後部座席の麗花さんがはしゃいだ様子で彼に言います。その手には有名洋菓子店の箱が。
中身は先ほど言われた通り、人気スイーツランキングでも常に上位を占めるセレブプリン。

……ええ、もちろん劇場に戻ってから、皆さんと一緒に分けました。
特に茜さんは二種類のプリンを頂いて、非常にご満悦な様子。

「うーん、茜ちゃん愛されてるー♪ あ、この調子でプロちゃんは、
明日のパーティでもーっと茜ちゃんを喜ばせないとダ・メ・だ・ぞー?」

普段は少々騒がしくとも、この屈託の無い笑顔を前にすると多少のワガママは許せてしまう。
これも人徳のなせるワザと言うべきでしょうか。……私も彼女の明るさを、見習いたいと思うこの頃です。



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