12: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/12/02(土) 01:23:12.09 ID:hv2zMcBs0
プロデューサーは柚の話を聞いて頬を緩めた。可笑しそうに笑った。
「アタシ変なこと言ったカナ?」
「逆、逆。すごい子だなって思わず笑っちゃっただけ」
13: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/12/02(土) 01:23:52.99 ID:hv2zMcBs0
3
プロデューサーの言った通り、レッスンは厳しかった。
「喜多見、休むな! 足が動かなくなったところからが粘りどころだ! あと4セット行くぞ!」
14: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/12/02(土) 01:24:18.96 ID:hv2zMcBs0
「柚ちゃん。最近スカウトされたんでしょ。そっちのレッスンもあるのに、部活に出てていいの?」
「うん。楽しいもん」
柚の答えはいつでもシンプルだった。
15: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/12/02(土) 01:24:45.02 ID:hv2zMcBs0
2カ月も経つと柚は新しい生活に慣れてきた。
そして初仕事の話が入ってきた。
「最初の仕事は企業のキャンペーンガールをしてもらうことになったよ。一日限定だけどね」
16: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/12/02(土) 01:25:13.72 ID:hv2zMcBs0
事務所には柚以外にもアイドルがたくさん所属している。ぽっと出の新人よりも信頼できそうな子を選ぶほうが無難なはずだ。
「プロデューサーサン。もしかしてアタシのことを推薦とかしてくれたの?」
「してないよ」
17: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/12/02(土) 01:25:40.52 ID:hv2zMcBs0
「結構、周りの人って見てくれてるもんだよな。柚のすごいところを見つけてもらって俺も嬉しいんだ」
「んー」
「なんだよ。何か不満だったか?」
18: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/12/02(土) 01:26:18.15 ID:hv2zMcBs0
初仕事は滞りなく終わった。
イベント会場で柚は商品の紹介をしていた。
「どうだった?」
19: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/12/02(土) 01:26:45.41 ID:hv2zMcBs0
4
デビューしてから柚は少しづつ、一歩ずつ、下がることなく、成長していった。
同時に徐々に人気を集めていった。
20: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/12/02(土) 01:28:03.51 ID:hv2zMcBs0
人一倍踊れるわけではない。
人一倍歌えるわけではない。
人一倍演技ができるわけではない。
21: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/12/02(土) 01:28:30.69 ID:hv2zMcBs0
5
12月2日。
柚が事務所に帰ってくるとクラッカーが鳴らされた。
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