219: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/06/03(日) 15:22:27.35 ID:IMIN4WEW0
勇者の脳裏に、夕方目にした光景が蘇った。
宿屋の主人が必死に頭を下げていた相手。
あれは高級官員などではなく、非合法の商いを取り扱う闇商人だったのだ。
渡していたのも、おそらく麻薬だろう。
魔女「盗賊君。キミはもう、分かっているんじゃないか? 事の顛末が」
勇者「事の、顛末?」
魔女「王国軍に追われて鉄門街道へ逃げ込んだのも」
魔女「婦女子を虐殺されたのも」
魔女「そもそも強力な遊牧騎馬民族だったというのも」
魔女「すべて真っ赤な嘘なんじゃないのかな?」
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