勇者「よーし、いっちょ叛乱でもするか!」
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173: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/03/31(土) 13:57:33.09 ID:CbeXd7Pc0
奴隷少女「昨夜も炭鉱区で働く女の子が死んだよ。現場監督に嫌われて、鞭打たれて殺されたんだ」

奴隷少女「あの女の子は、歌が上手でさ。王族にも貴族にも平民にも分け隔てなく声を届ける歌姫になりたいって笑顔で話してた」

奴隷少女「お前ら王族が、彼女の笑顔を奪ったんだ。それだけじゃない。今も数えきれないほどの奴隷が、不当な暴力で命を奪われてる。その自覚が、あんたら支配層にはあんのかよ」

王子はぽろぽろと大粒の涙を流した。
異変を感じた白騎士が、すかさず王子を庇うように立つ。

王子「ごめんなさい……ごめんなさい……僕のせいで、皆が辛い目に遭ってる……僕に力が無いから……ごめんなさい……」

奴隷少女「ふざけんな。泣きたいのはこっちだってのに、メソメソしやがって。お前は泣いている自分に酔ってるだけだろうが」

王子「違う! 違うんだ……」

白騎士「行きましょう。これ以上の問答は不毛です。貴様、奴隷の身分でありながら、殿下に対し働いた非礼の数々。許しはせぬぞ」

奴隷少女「あ? なんだお前。教育係なら、そのクソガキに教えてやれよ。世の中はお前が考えているほど甘くないってな」

白騎士は奴隷少女を警戒していた。
この少女が王子を責め始めてから、背後に控える奴隷達の様子が変わったのだ。

異様な闘気。
落ち窪んだ目に宿る光も激しさを増している。
この少女の下に、奴隷達は奴隷達は団結しているのだ。

危険だった。
このような底知れぬ活力に溢れた者が、いつの世も王権を打倒する。
王の首を刎ねる。
ここで殺してしまわねば、後々王子の身に危険が及ぶやもしれない。

王子「やめてくれ、白騎士殿。僕が悪かったんだ。饅頭は持って帰るよ。勝手な真似をして、すまなかった」



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