168: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/03/17(土) 20:30:39.18 ID:qbzPlNgx0
王子「かくかくしかじかで、饅頭を一緒に配ってほしいわけ」
侍従A「そうだったのですか……」
侍従B「しかし、殿下も奇妙なことをなさる」
王子「二人とも、これは僕達だけの秘密だからね。父上にも、側近殿にも、白騎士殿にも言ってはいけないよ」
侍従A「承知しました。殿下」
王子「実はね。僕は『王の目・王の耳』という諜報姉妹を雇っているんだ。彼らは諜報の他に、殺しもやる。闇に紛れて、標的の喉笛を掻き切るのさ。君達二人を消すくらい、朝飯前だよ」
侍従B「な、なんと恐ろしい……決して口には致しません」
王子(まぁ、真っ赤なウソなんだけどね)クス
どうしても、奴隷と話がしたかった。
彼らが日々、何を思い労働に従事しているのか。
教科書で学ぶだけではない、生の声を聞いてみたかった。
しかし、きっと彼らは容易に心を開いてはくれまい。
王族と話すことに、引け目や恐れを抱くだろう。
そこで、労いとして甘い饅頭を与え、話を引き出す。
口を開かせる。
王子「なにも奴隷の仲間になろうっていうわけじゃない。国に対する不満を調査して、記録に残すだけだ。これは僕が良き王になるための、大事な研究なんだ。そこを弁えてくれよ」
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