57:名無しNIPPER[sage]
2017/11/27(月) 02:15:18.58 ID:QPBy19qO0
「だけど、二つ目の問題が厄介だった」
「かつての人理修復で世話になった英霊は、ことごとく世界の壁に阻まれた……おそらく、問答無用で世界そのものにバレて、叩きだされたってことなんだろうと思う」
「かくいう自分にしても、数瞬前の自分と性別が一致しないくらい存在が不安定で、いつ正体がバレて締め出されるか分からなかった」
「だけど、安易に認識阻害の魔術を使っても、いずれは”認識が阻害されている”という違和感によって、全て破綻するかもしれない」
新茶「だから、我々は一計を案じさせてもらった。どうせ正体を隠すなら、もっと盛大にやってやれと、そう進言したのだよ」
所長「……新宿のアーチャー」
パライソ「我らは、人理修復のその先でマスターと縁を結んだ英霊なれば、この世界についてくることは容易でした。そして、”真名隠し”の実績があったから、この世界でも難なくそれを実行できた」
不夜殺「しかも今回の妾たちはスペシャルにやることにしたのじゃ! 認識阻害の術式を盛大に使って皇帝らしい豪華な真名隠しを実行したのじゃ!」
不夜術「ミスディレクション、という言葉があります……観客の注意を逸らすことで、真に隠したいタネを守るという、マジックのテクニックです……今回で言えば、私たちの存在がそうです」
新殺「俺たちがド派手に正体を隠したおかげで、マスターのささやかな認識阻害に目が行くことは無かった、だろ?」
エルバサ「そして、冬木で貴様が自分自身を死人だと勘違いしたことに、我らは乗ることにした。貴様を生き返らせるため、というでっち上げ話によって、全員に認識阻害をかけることに成功した」
インフェルノ「これで、もはやマスターが疑われることはなくなりました。全員が全員を正しく認識できないのですから、誰か一人に対して違和感が湧くなど、あるはずがございませんもの」
レジ騎「そうすりゃ、あとは波任せ風任せ! 成り行きのままに人理修復をすりゃあ、万事解決ってな寸法よ!」
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