55:名無しNIPPER[sage]
2017/11/27(月) 02:12:26.47 ID:QPBy19qO0
所長「………………何、よ、それ、一体どういう……」
「バビロニアで賢王が言ったよね。人理を修復しても、死んだ人は生き返ったりしない。単に帳尻が合うようになるだけだって」
「そりゃ、その通りだよね。一度死んだ人間がそう簡単に生き返るはずがない。そんなこと、分かってた。分かってたつもりだった」
「それでも、私は助けたかった。あの時、誰にも褒められたことがないって、誰にも認めてもらえなかったと泣いていたあなたを、どうしても助けたかった!」
「そんな時に、私は偶然平行世界を渡り歩く人に会った。それで、思いついたんだよ。レイシフトでは救えない、でも平行世界なら所長を救えるかもしれないって」
「思いついた後は、カルデアにある文献をひたすら読んだり、契約している英霊のみんなに片っ端から聞いて回った。一度は行けたのだから、二度目もなんとかなると、信じて疑わなかった」
「だけど、ダメだった。渡りたい平行世界に行くための楔が、下総の時の宮本武蔵ちゃんみたいな縁が無いから、この世界に来ることが出来ないと……そう結論付けるしかなかった」
「もとよりただの思いつき、所詮夢物語だった……そう思って諦めようとしたその時に、私は声を聞いた。誰あろう、”自分自身”が助けを求める声を聞いた」
『自分は爆発事故で死んでしまった。あのままだと、所長は人理焼却を乗り切れずに死んでしまう。だから、あなたが代わりに所長を助けてあげて』
所長「っ!? じゃあ、あなたは……!」
「……死んでしまった”本来の48人目”の皮をかぶった、平行世界のカルデアから来た”49人目”のマスター。それが、この自分の……カルデアのマスターの正体です」
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