88: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/11/22(水) 13:11:27.61 ID:1X342Du80
(´Д`)「青ヶ島は国防上の重要な拠点です。深海棲艦側も無視できない以上、“1人でも多くの国民を救う”ことはここでもやりようは幾らでもある。
でも龍驤さんたちと────ここにいる人達と共に戦うことが出来るのは、当たり前の話ですがこの鎮守府しかない」
県一尉は鎮守府に来てまだ一月と経っていないが、陸海の垣根を感じさせず海自の人達とも打ち解けている。
石田一尉は本土に自慢の息子さんがいて、警察官になった息子さんとのツーショット写真を財布の中に密かに入れて持ち歩いている。
小栗三佐は日頃は厳格だけど実は大のお祭り好きで、去年のハロウィーンパーティでは60Pもある企画書を徹夜で書き上げて予算案と共に僕に突きつけてきた。
こんな愉快な人たちが、艦娘も自衛隊も、誰もが国を守ることに、この太平洋の小さな島を守ることに誇りを持って僕と共に働いてくれる。
(´Д`)「例え今より遙かに大きな栄誉を受けようとも、例え今より遙かに巨額の富を得ようとも、僕はここの人達を“ただの数字の羅列”としてしか見られない場所には絶対に行かない」
偽善だとよく解っている。ベルリンやパリで多くの人達が深海棲艦の攻勢により無くなったとき、僕は涙一粒すら流しはしなかった。
傲慢だと承知している。単に切り捨てる覚悟が無いだけなのに、それをまるで自身の正義であるかのように語るのだから。
それでも、僕は。
(´Д`)「僕は、ここの、青ヶ島の───“離れ小島の提督”で有り続けたいんです」
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