( ´Д`)離れ小島の提督さんのようです
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86: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/11/22(水) 13:07:42.32 ID:1X342Du80
今でも、外務省経由で報せが届いたときの気持ちはよく覚えている。目の前が真っ暗になるという表現が非常に的確な比喩だったと言うことを思い知ったあの日。

寡黙だが温和で、いざというときは頼りになった父。

怒ると魔王も裸足で逃げ出すほど怖いが、そうでなければ優しくおおらかな母。

人生初のハワイ旅行直前でぶっ倒れた僕を「バカじゃないの?」と容赦なく扱き下ろしつつも、しつこいぐらい買ってきてほしいものや見たい場所を(本人はさりげなくやっているつもりで)繰り返し繰り返し聞いてきた、根は優しい妹。

三人の笑い声が、永久に家の中から消えた日のことを。僕は死ぬまで忘れられないだろう。

( ´∀`)「では、貴方は復讐のため提督の道を歩んだと?」

(´Д`)「家族の死がきっかけでしたが、そう言った感情でこの任に着いていたなら私は今頃生きていないでしょう」

恨み辛みで人生過ごしたって、楽しいことは一つも無い。裏見てないで、前を向いて生きろ。

僕等兄妹二人に、父が時折口にしていた言葉。

酷い親父ギャグだと昔は思っていたが、今はその言葉の意味がよく解る。

(´Д`)「月並みな話ですが、“自分と同じ様な身の上の人間”をこれ以上増やしたくなかったんです。海上自衛隊が犠牲を払いつつも何とかシーレーンを持ち堪えさせてはいましたが、突破されれば比べものにならないほど多くの人が犠牲になります、それを防ぐ一助になれればと言う思いでの志願でした」

( ´∀`)「……少々理解しかねますね。これは私見ですが、ならば尚更中央でその辣腕を振るうべきでは?大局的な視点で軍を動かす立場になれば、その規模に比例してより多くの深海棲艦を自分の采配で食い止めることができる。

貴方が“そこまでの力は無い”と自身の能力を裁定しているなら、断言しますが貴方は自分に些か厳しすぎるかと」

(´Д`)「官房長官閣下にそこまで言って貰えるとは、望外の光栄です」

でも、僕の気持ちは変わらない。



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