109: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/11/23(木) 02:10:47.58 ID:wdxtZDA40
「…………五年、か」
本当に、いつの間にやら長い付き合いになったものだ。
最初は自分とこの司令官の二人だけ──当時はまだ“初期艦制度”が確立されておらず、とにかく竣工した艦娘に片っ端から提督をひっつけて最前線に送り込んでいる状態だった──ではじまった“奴等”との戦い。実績を重ね、徐々に他の艦娘も増えていき、重要拠点の指揮官を任されるようになり……周囲の環境が変わっていくにつれ、自分もまた変わっていっているのが何となく解った。
この司令官も、最初の頃とは随分変わった。正規の自衛隊員などに比べればひ弱だけど、それでも痩せぎすだった身体には筋肉が少し付いた。深海棲艦1体にも右往左往していた新米提督は、今や押しも押されもせぬ日本の守護神の一人だ。
「なのに、キミの中身はかわらんのやなぁ………」
いいところも、悪いところも。
………自分が、好きなところも。
「なぁキミ、やっぱり茂名官房長官の言ってた通りやで。キミは、自己評価が低すぎるわ」
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