4:名無しNIPPER
2017/11/16(木) 15:21:24.00 ID:5fkFdj7q0
「っ…!そう…そうなのね……」
「本当にもう少しなんだよ……」
申し訳なさすら感じながら、俺は雪ノ下を励ます。それは自分では言い訳の様に聞こえてしまう。俺の認識が間違っていなければ、この場所から頂上まで、地図上では、小指の先ほどの距離だ。それが今は、果てしなく遠く感じる。荒い息遣いが聞こえる。彼女のか細い呼吸音と、山道を踏みしめる脚以外に、音を発するものはない。早く着いてくれ。そんなことを願ってしまうくらい、彼女は疲弊していた。
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